試聴室で試聴会

試聴会って何ですか? ま、完成披露パーティーって事すよ
と、とぼけるのでなく、

あなたはどんな風に新譜を聴けていますか?と、お尋ねする
それなら、音量はどうですか?結構な大きさで聴けていますか?
周囲に気兼ねなく音楽を聴くのは今や難しい。音が漏れる漏れないだけの話ではなく
一人で聴くということを日常に挟めているかどうか

聴くと決めたら、せめて最初の一回は中断せずに、集中して聴きたい。途中を邪魔されたくない。
と、いう音楽の聴き方を自分はずうっとして来た(ような気がする)部屋を暗くしてヘッドフォンで…(は高校生までだとしてもね)
だが、いつの間にかそういう時間を作れなくなった。それはいつからだったか。

映画は映画館で見たい。そこに流れている時間にしっかりと沿ってゆきたいから。(自宅のモニターで映像を鑑賞しているのを雑事で止められるのは嫌だ、というのに似ているようでちょっと違う。)
ライブを聴けるバンドであればライブが良い。(そこで掴んだものを繰り返したいときにだけ、録音物は役に立つ。)けれど、ぼくが聴きたかったのは、いまここ、に居ないものたちのものばかりだったりした。
かつてのジャズ喫茶やロック喫茶。名曲喫茶。は心置き無く音楽ソフトを聴ける場所だったと同時に
聴いたことのない音楽を聴きに行く場所だった。
レコードコンサートという催しもあった。そこでは会場に足を運んだみんなが同時に、誰も聴いたことのない新譜を聴かせてもらえる機会を持てた。

わたしたち のCDを皆さんに聴いていただく会を催すのは、今時の聴かれ方からは外れているのだと思う
音楽の聴かれ方は今やもっと個別で、勝手なのだろう
けれど最初の一回が未経験で初体験で、関係の中で「生」なのはいつも変わらない

誰と一緒にそれを聴くか
誰と聴くかで、それの聴こえ方が違ってくることはある/あった、はずだ
家族と友達と恋人とetc

そしてこれはわたしたちのわがままかもしれないけれど
わたしたちはわたしたちをきいてくださるみなさんのすがたがみたい
そのすがたがわたしたちにおしえてくれることがある
わたしたちはもっとどうならならねばないのか
わたしたちはもっとどうあらねばならないのか
このひのしゅやくはここにきてくれるひとりひとりのあなたなのだ

2018年3月4日(日)
開場 13:30 / 開演 14:00
■料金:予約 1,000円 (1ドリンク, スナック込)

昨年10月9日この場所で録音された「佐藤幸雄とわたしたち」の新譜「わたしたち」を皆様と一緒に試聴する会
メンバーは全員(佐藤幸雄・POP鈴木・柴草玲)おりますが、演奏はいたしません。
聴く。質疑応答。聴く。
試聴して気に入っていただけたら、先行発売いたします新譜、是非お買い上げください

主役なのにお金を払うってどういうこと?って言われるかもしれませんが


コメントを残す